終活はいつから始めるのが良いのか?

終活とは何かを知らなければ始まらない。

終活はいつから始めるのが良いのか?これは、良く聞かれる問いです。

しかし、よくよく聞いてみると、そもそも「終活とはどんな活動をすることなのか?」が分かっていないというケースがほとんどです。また、「何のために終活が必要なのか?」も曖昧ということが多いのです。

つまり、「いつから始めるのが良いのか?」の前に、「何のために」「どのようなことをするのか」を知ることから始めなければ、いつから始めたらよいのかという問いにも答えられないということなのです。

では、まず、「何のために終活をするのか?」という問いについてです。これは、ずばり、「人生の後半期をより良い、より豊かな人生にするため」に、です。人生の後半期を計画した未来にするのと、計画なく迎える未来にするのとでは、「違い」があるということなのです。

なぜ、計画が必要なのでしょうか?

それは、人が長生きになり、計画的に未来を考えておかなければ、「成り立たなくなる可能性がある」からです。具体的に考えてみましょう。

(出典:厚生労働省 簡易生命表 令和元年版)

上記の表は平均寿命の年次推移です。昭和22年はなんと平均寿命が男性50.06歳、女性52.96歳でした。平成2年の段階でも男性75.92歳、女性81.90歳です。それが、令和元年になると男性81.41歳、女性87.45歳となりました。

人が長生きになった分、出来事も多くなり、お金もかかる可能性が高くなりました。例えば、病気も、すぐに亡くなるのではなく、病気と共に生きる可能性が高くなっています。また、長生きの分、お金もかかります。

昔は、さほどの準備が無くても、人はそこまで長生きではなかったのです。「長生きリスク」などという言葉が出てくるほど、人は長生きになってきたというのが、「終活をしなければならない」大きな要因でしょう。

ただ、平均寿命を見ても「長い」と感じるかもしれませんが、次の二つの資料を見て、再度、考えてみましょう。
(出典:厚生労働省 簡易生命表 令和元年版)
(出典:厚生労働省 厚生労働白書 令和2年版)

平均年齢は、あくまでも平均です。若くしてお亡くなりになった方も含まれます。しかし、何歳まで生きておられる方は何パーセントか?という指標が「生命表上特定年齢まで生存する者の割合の年次推移」です。この統計を見ると、男性は90歳まで生きる人が27.2%、女性は90歳まで生きておられる人は51.1%、95歳で26.7%です。

さらに、下の65歳の人の生存割合というグラフを見てみましょう。2019年時点で65歳の人が、90歳まで生きる人の割合で男性は36%、100歳で4%、女性は90歳まで生きる人は62%、100歳で16%となります。それが、2040年時点で65歳の男性が90歳まで生きる人は42%、100歳は6%、女性は90歳まで生きる人は68%、100歳は20%となります。

今現在の年齢にもよりますが、男性は少なくとも90歳、女性は95歳までの人生は想定しておく必要がありそうです。そして、男性は95歳、女性は100歳の人生を想定した方が良い時代も、もう間もなくです。

このように、人が長生きになったことで、昔は想定が無かったことが起きるようになりました。例えば、認知症です。

出典:厚生労働省資料)

上記資料を参考にすると、2025年には認知症患者は19~20%程度となります。つまり、5人に1人が認知症になるという時代なのです。しかし、今よりも「短命」だった時代には、ここまで認知症の人数は多くはありませんでした。それ以前に人生の卒業を迎えることが多かったということです。介護を必要とする人も増えています。
(出典:厚生労働省 厚生労働白書 令和2年版)

私たちの人生は、昔と比べると、長生きになっています。その分、様々な出来事が起き、そして、長生きになった分だけお金も必要になってきているということです。

だからこそ、「準備」をしておかなければ、「より良い人生の後半期」を迎えることが難しいということです。

そして、「何をするのが終活なのか?」を知る必要もあります。あるアンケートによると、終活をした方が良いと考えている人は65歳以上の50%超、しかし実際に終活に取り組んでいる人は5%程度となっています。

必要だと思っているのに、なぜ、取組まないのか?

「何から始めていいのかわからない」「どんなことをやったらいいのかわからない」という意見が大半です。つまり、終活とはどんなことをするのかが分からないということです。

そこで、ここでは、その概要を見てみましょう。

まずは、終活の全体像を知る必要があります。終活というキーワードは沢山のことを含んでいます。相続のことも、老後の介護のことも、認知症のことも、お金のことも、あるいは葬儀のことやお墓のこと等々。終活という言葉が含む中身は多種多様で、いったい、何が終活なのかが分かりにくいのです。

そこで、まずはシンプルに終活の全体像をつかむことで、この問題は一つ解消されます。終活は、人生の後半期に向けての生前の生活に対しての準備と、人生の卒業を迎えた後に発生するであろうことの準備があります。この二つを明確に意識するだけでも、終活とは何かがすっきりとわかってきます。

次に、それぞれを分けてみてみます。


これらの項目が終活と考えると良いでしょう。それぞれの分野は、まずはエンディングノートに取り組むことからスタートすればスムーズです。

これで、「終活とは何か?」が分かり、エンディングノートから始めると良いということが分かりましたので、終活に取り組めると思います。


終活はいつから始めるのが良いのか?

結論から言うと、早ければ早いほど良い。また、自分と共に、親がご健在であれば、親のことも考える必要があるということです。50代の方であれば、親が70代後半、80代の方が多いと思います。そうすると、自分の人生の後半期を迎える前に、親の人生の最終コーナーがやってきます。そこの準備ができているか、否かで、人生設計が変わってくることは良くあります。

親の介護で、大変だったとは良く聞く話です。つまり、自分の終活の一部に、親の介護や親の病気が入ってくる可能性があるわけです。ということは、切っても切り離せない関係になりますので、少しでも早く、できれば親が元気なうちに、親の終活も含めて、自分の終活を行うことがベストです。あるいは、親に話がしにくいとしても、自分は考えておく、あるいは配偶者と共に、お互いの親のことを考えておく、又は、兄弟姉妹では話し合っておく、などはとても重要なことです。それは、自分の終活の一部でもあるのです。

また、相続のことも、準備期間が長ければ、長いほどできることが増えます。例えば、相続税対策として生前贈与という方法があります。その中でも暦年贈与という毎年贈与を行う方法を行う人は多いです。しかし、それも、一度に大きな金額を贈与すると、贈与税が高額になります。そのため、少額を長年にわたって行う方が有利になります。また、年間110万円の基礎控除がありますので、110万円までは贈与税がかかりません。しかし、生前贈与を始めるのが遅くなると、その分、贈与できる金額が少なくなります。

あるいは、相続財産に土地が多いとなると、子供たちに均等に分けにくいという場合があります。その場合は、生命保険に加入して不公平になる分は生命保険の保険金によってカバーするという方法もありますが、その際に年齢が高いよりも、若くから加入しておく方が有利になります。

又は、健康でいられる期間と平均寿命に差があることを考えると、人生の後半期に医療費について保険に入っておくことや、誰に面倒を見てもらうのかは、早いうちに話し合っておいた方が子供の側も心づもりができます。

いつから始めたら良いか?早ければ早いほど良いというのが回答です。一つの目安としては、50代になったら、終活を始めると、余裕を持った終活ができる、60代になったらやっておいた方が豊かな人生の後半期を迎えることができると考えておいたら良いでしょう。70代でももちろん遅くはありません。気が付いたとき、思いたった時、それが終活を始める時期といえるのかもしれません。


本日はここまで。ありがとうございました。

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